保健指標
死因トップ10
東ティモールでは、死因の1位が結核(11.2%)、2位が肺炎などの下気道感染症(10.4%)、6位が下痢性疾患(3.8%)と感染症が多くなっています。また、死因の五位が出生時仮死など(5.1%)、7位が早産の合併症(3.7%)、9位が新生児の敗血症・感染症 (2.7%)と新生児死亡のリスクとなっています。
1位 |
結核(11.2%) |
2位 |
下気道感染症(10.4%) |
3位 |
虚血性心疾患(8.6%) |
4位 |
脳卒中(7.1%) |
5位 |
出生時仮死・出生時外傷(5.1%) |
6位 |
下痢症(3.8%) |
7位 |
早産の合併症(3.7%) |
8位 |
交通事故(3.4%) |
9位 |
新生児の敗血症・感染症(2.7%) |
10位 |
肺がん(2.3%) |
11位 |
「WHO statistical profile: Timor-Leste」より |
基本となる保健指標
東ティモールの出生時平均余命は69年で、世界の出生時平均余命の72年と比較しても短くなっています。これは、乳幼児の死亡率や、妊産婦の死亡率が高いことが一因となっています。 東ティモールの女性が生涯産む子どもの数は平均4.0人と世界の平均2.5人と比較しても多くなっています。その結果、妊娠や出産時の感染症や合併症の罹患リスクも増加します。
保健指標 |
東ティモール |
日本 |
出生時平均余命(年) |
69年 |
84年 |
5歳未満児死亡率 (出生千人あたり) |
46人 |
2人 |
乳幼児死亡率(出生千人あたり) |
39人 |
2人 |
5歳未満児の発育阻害の割合(%) |
51人 |
7人(※3) |
合計特殊出生率 女性が生涯に産む子どもの数の平均(人) |
4.0人 |
1.4人 |
妊産婦死亡率 (出生10万人あたり) |
142人 |
5人 |
熟練介助者立ち合い出産の割合(%) |
56.7人 |
99.9人 |
出典:『ユニセフ世界子供白書2019』より
ただし「妊産婦死亡率」及び「熟練介助者立ち合い出産割合」は、WHO『The Global Health Observatory』より
(※3)日本のデータは調査時よりも以前のものを用いています
日本と比べてみると…
-
日本と比べた
出生時の平均余命※1
-17年
-
日本と比べた
5歳未満児死亡率※2
25.5倍
-
日本と比べた
妊産婦死亡率※3
51倍
-
若年妊娠率※4
40%
-
現代的避妊法を入手できる
思春期の少女たち※5
10%
※1,2,3 世界子供白書(UNICEF, 2021)
※4 Adolescentpregnancy situation in South-East Asia Region(WHO,2021)
※5 REPORT ON THE REGIONAL FORUM ON ADOLESCENT PREGNANCY,
CHILD MARRIAGE AND EARLY UNION IN SOUTH-EAST ASIA AND MONGOLIA(UNICEF,2019)
医療施設の数
東ティモールでは2002年の独立後、医療施設を整備してきました。シェアの活動で主に対象とする、プライマリヘルスケア・レベルの医療施設には、ヘルスポストと保健センターがあります。
- ヘルスポストは、医者と看護師が一人ずつ配置され、治療および予防サービスを提供します。
- 保健センターは、ヘルスポストよりも高いレベルのサービスを提供します。ヘルスポストより幅広いスタッフを擁し、ヘルスポストに技術的および管理的なサポートを提供します。また、ヘルスポストの無い地域に移動診療や健診のサービスを提供します。
- 病院は、二次・三次医療や専門家による医療を提供します。救急医療や入院施設が設置されています。
|
公立施設 |
私立施設 |
ヘルスポスト |
193 |
0 |
保健センター |
66 |
26 |
病院 |
6 |
0 |
合計 |
265 |
26 |
出典:東ティモール保健省 『National Health Sector Strategic Plan 2011-2030』より