HOME > 団体情報 > 理念・方針・活動 > シェアの特徴
シェアは、1983年に医療関係者を中心に設立されて以来、途上国において保健医療サービスが受け難い環境にある住民の健康の改善を、彼ら自身が担い手となって実現することを目的に、保健分野に限った活動を続けています。このような保健分野の活動を支えるためにも、会員やスタッフ、役員、ボランティアに多くの医療関係者が参加しています。
シェアは、途上国の現場に医療や開発分野の日本人専門家を長期間派遣して、現地の人といっしょにプロジェクトを実施しています。シェアは、地元の人の主体性を尊重しつつ、日本人が直接プロジェクトの実施に関わり、そこから得た学びを日本の援助政策や日本社会に還元することを重視しています。
シェアは、基本的な保健医療サービスが途上国で行われ、それがその国の人々によって維持改善していくように、長期間にわたって関わっていくことを基本としています。その一方で、紛争や自然災害によって被害を被った人々への、緊急救援も実施してきました。
長期的な地域保健活動の場合には、シェアのスタッフ自身が保健医療サービスを直接提供することをできるだけ控えていますが、緊急状況にあっては短期間で集中的な医療サービスを提供することが求められます。ただし、緊急救援であっても一定の期間の後に活動を終了しなければならないので、地域社会が引継ぎをできるような活動の移行に気をつけています。
近年においてエイズが人類共通の課題として重要となる中、シェアもエイズへの取り組みを強化しています。タイ、カンボジア、南アフリカなどで、新たな感染を予防する教育活動だけでなく、陽性者グループ支援などのケア活動、差別や偏見を解消するための啓発活動などに取り組んでいます。また、日本国内においても、日本人向けのエイズ教育や、タイ語によるエイズ電話相談などに取り組んでいます。
途上国の現場で行う地域保健活動の一方で、日本国内でも活動を行っています。
一つめは、在日外国人に対する医療分野での支援です。言葉や生活習慣の違い、滞在資格などが原因で充分な医療サービスを受けられない在日外国人に対して、出張医療相談やエイズ電話相談などのサービスを提供しています。 二つめは、日本の市民に途上国の状況を伝え日本との関係などを理解してもらう啓発活動です。 途上国の現場で体験し学んだ住民主体の地域保健活動や南北問題を、日本の人々に伝えともに考え、行動を起こしていくよう働きかけています。
写真:在日外国人のための出張無料医療相談。
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